*** シアトル旅行記2004(えっ?靴も脱ぐの?) ***
11月20日(土)
今回の旅行は弟がアメリカまで3.3万円で行けるが、行かないかという誘いに乗って 4年ぶりにアメリカに行くことにした。(前回は2000年にワシントンDCとシカゴを訪問)といっても 行ける所が限られていて、サンフランシスコ、シアトル、ポートランドなどから選ぶことになっている。 サンフランシスコは2回行ったことがあり、ポートランドはガイドブックで調べてみてもあまり見る ものがないということから、今回はシアトルに行くことにした。
ノースウェスト(NW)のキャンペーンであるが、実際に航空券を購入すると約4.2万円であった。 これには空港使用税とか手荷物保管料などの雑費が含まれるのであるが、それなら最初からこの 価格で案内してもらいたいものだ。なんだか内税と思ったら、後から「外税です」と言われた ような感じである。せっかく物の販売価格が消費税込みの価格が表示されるようになったのだから、 紛らわしいことは止めてほしい。そうでなければ上記の料金等で実際には別途約9,000円掛かることを 明記して案内してほしいと思った。
今回のシアトルは日本人にとってはここ数年でなじみのある都市になったのではないだろうか。 イチローの活躍が光るシアトル・マリナーズ、世界一の金持ちビル・ゲイツ率いるマイクロソフト 本社、そしてスターバックスの記念すべき1号店はここにある。シアトル情報ポータル サイトで検索したところ、トム・ハンクスとメグ・ライアン共演の「めぐり逢えたら」はタイトルの 通り、シアトルがメインで撮影されているとのことだ。(なお、この2人は「ユー・ガッタ・メール」 (You've Got Mail)でも共演しているが、「めぐり逢えたら」の方が二人ともかなり若いように感じた) 現地に行く前にこの映画を見たが、後でちょっと思い出に残った。以上が日本を出発する前に私が持って いた知識である。なお、上記のサイトはシアトルの役に立つ情報が日本語でたくさん掲載されているので これからシアトルに行かれる方はぜひ一見をお勧めする。
今回のチケットはEチケットで、電子メールで番号とURLのみが届き、URLをクリック すると搭乗する便の便名、座席、名前などが確認できる。空港では弟がプレミアメンバーということで 荷物を預けた後にSelf-Chckinでチェックインを行う。なお、スーツケースは検査があるということで 鍵は掛けないで預けてくれとのこと。自動チェックイン機は、ノースウェストのカードを入れ、全員の 名前、預ける荷物の数を選択し、各自のパスポートを読み取らせる。この読み取り装置の位置が分かり にくいし、読み取らせるのにコツがいるのがちょっと難点である。ここまで終わると人数分の搭乗券が 発券されるが、これがまたペラペラの薄い紙である。最近、馬券も薄くなったが、レシートよりさらに 薄いのではないかと思う。
空港のマクドナルドで軽く食べた後、搭乗となる。前にも書いたかもしれないが、日本では出入国カードが 廃止されたためパスポートを見せて、そのパスポートを読み取らせるだけで出国審査は終了する。カミサン は今回も搭乗前から化粧品をたくさん買い込んでいる。先ほどの搭乗券をもぎった後、機内に入る。
座席は普通だが、前の席の背に各自のモニタがあり、好きな映画、音楽、ゲーム、飛行情報、各地の地図 などを表示させることができる。また、クレジット決済で機内から電子メールを送ることもできるが、 やはりアメリカ系の航空会社のため、日本語は入力できない。ちなみに、料金は1通$2.5のようだ。 映画は6本程度でうち2本が日本語になる。私は音楽を聴くことにしたが、いろいろなジャンルの音楽 から自分の好きな音楽だけ選んで聴くこともできる。(ジュークボックス機能)DVDとかHDRの技術が進んだ からだろうが、1人1人違った番組を好きな時間に見たり聴いたりできるのはやはり便利である。
定刻15:05のNW8便は少し遅れて15:24に離陸。しばらくして、スナック菓子が配られた後、上記の 視聴システムが使えるようになる。今回の1曲目は(ネットでお知り合いの)Axonさんに紹介して頂いた James Gangの"Walk Away"である。特にイントロのカッティングをうまく使っているJoe Walshのギターが カッコイイ。
シアトルまでは7時間51分で到着するそうなので、数回聴いているうちには到着するだろう。途中、 2回の食事が出るが、昔に比べると味の方は格段と美味しくなったように思う。昔聞いたところでは日本 から離陸する飛行機の機内食はTFKという会社が一手に請け負っているようなので、どこの航空会社でも 日本から出発する便についてはあまり味は違わないようだ。但し、私はビジネスクラスやファーストクラス に乗ったことがないので、これらのクラスの食事の味に違いがあるかどうかは分からないが、提供される 物が違うことだけは確かなようだ。
現地時間の6:07にシアトル到着。気温は摂氏1度とのこと。実はここからが結構大変であった。 まず入国審査が行われるが、ここで今回初めてアメリカの洗礼を受ける。確か10月か11月からだと 思ったが、アメリカ入国に当たって指紋押捺と顔写真を撮影するという手続きが必要だからだ。 入国目的や滞在期間など一般的な質問が終わると、まず指紋押捺を行う。もちろん、指に朱肉を付けて それを紙の上に押すわけではない。よくある指紋認証装置によってドアが開くのと同じように、人差し指を スキャナの上に乗せてスキャンするだけだ。順番は左手の人差し指、右手の人差し指の順であるが、ほとんど の日本人はつい右手を先に出してしまう。(^^;) これが終わると顔写真の撮影である。これは学習机の脇 に腕のように曲がるスタンドが付いていた(現在はそんなものはないかもしれないが)と思うが、そのライト に当たる部分にインターネット用の握りこぶし位の丸いカメラが付いており、それで撮影する。これが邪魔 なのか、1人1人カメラを引き寄せて撮影、また元に位置に戻すという作業になるものだから時間もかかるし 面倒である。弟によると、どうしてみんな撮影するときに笑わないんだ?と言われたそうである。記念撮影で ないので、スマイルと言われてもなかなか笑う気にはならないだろう。使用目的は犯罪絡みだろうから。
ここからがまた大変で、スーツケースを受け取ってから出口に向かうと、恐らく数十人に1人という割合で 行うのだろうが、私はあちらに行って荷物検査を受けろと言われてしまった。3分程度待たされた後、スーツ ケースを台に乗せて中味を調べられる。これがまた熱心でかなり真剣に調べる。もちろん何も出てこなかったが カミサンが持っていたバッグも調べられた。
ところがホッしたのもつかの間で、そこを出たところで今度はここへ荷物を置いて行けと言われてしまった。 なぜだか理由が分からないが、とりあえずスーツケースをここに置いておく。今度は地下鉄に乗るようになっている。 もちろん出口へ向かうためだ。
地下鉄に乗ってみるとそれはターミナル間を移動するものだと分かった。メインターミナルに着いて、歩いて 行くと、ターンテーブルに荷物が出てくるようになっていて、ここで先ほど預けた荷物を受け取るようになっていた。 つまり、先ほど預けた荷物はさらにランダムで開けて再検査しているとか、麻薬犬で検査しているとかそういうこと なのだろう。そう考えると、この空港では早く入国審査が終わっても結局荷物が出てくるのが遅いと結局同じことに なってしまう。母や弟のようにあまり大きくない荷物にして、機内持ち込みにするのがいいようだ。但し、1つ問題が あり、果物ナイフ、缶切り、ワインオープナーのような刃物を持っていると機内持ち込みできないので、スーツケース を預けてしまった後では捨てて行くしかない。私はワインオープナーをスーツケースの中に入れていたけど今回は大丈夫 だった。
エレベータに乗ってレンタカーを借りに行く。今回は日本から弟に予約してもらってアラモ・レンタカーで借りる ことにした。空港を出発すると、時間はすでに7:50になっていた。やはり意外に時間が掛かるものである。
まず、本日から宿泊するTravelodge By The Space Needleに向かう。ガイドブックに載っていた中から、Travelodgeに するかMoore Hotelにするか悩んだが、Space Needleに近い方が観光に便利ではないかということでこちらを選んだが、 実際はロケーションを考えるとMoore Hotelの方が場所はよいかもしれない。今回もWebで予約を弟にしてもらったが、 中心部にもTravelodge City Centerというのがあって料金も変わらないようなので、本当はこちらの方がよかったかも しれない。車で移動するので距離的には10分程度しか違わないが・・・。ちなみにクイーンサイズベッドが2つある 部屋の料金は土曜日が少し高くて75ドル、平日は55ドルぐらいであるが、当日飛び込みだと同じ部屋が126ドルにもなる ので注意が必要である。
チェックインできるかどうか聞いてみると、ダメとの返事だったが、端末を調べたら空いている部屋があったので、 部屋に入って今日どこを見学するかだけ決めたあと、2時間ほど仮眠して11:00に出発することにした。
弟に車の運転を任せて私は地図を見てナビゲータをこなすが、一方通行があるし、すぐに通りの名前で位置を判断でき ないので、目的地に着くまでに時間が掛かる。何とかユニオン湖(Lake Union)の『アゴシー・クルーズ(Argosy Cruise)』の 乗り場の前に着いた。ガイドブックによるとシアトルでは4つのクルーズが楽しめるようだ。Harbar Cruise, Lake Cruise, Locks Cruise, Lake Washington Cruise From Kirklandの4つであるが、それぞれ出発する位置やコースが全く違う。 1月になると曜日によって運航するようだ。
少し場所が分かりにくいがユニオン湖に沿って、WESTLAKE通りを走り、AGCというビルの少し手前に車を止めればよい。 チケットは13時出航の30分前から売り出すと張り紙があったので、まず昼食を取ることにした。AGCビルの前にスター バックスがあり、少し先にステーキビュッフェの店もあったが、母や弟はあまり胃の調子がよくないとのことで、スター バックスでサンドイッチとコーヒーを食べて昼食を済ます。サンドイッチは$5.59、コーヒーはTallが一番小さく$2.75、 続いてGrande、Extraという大きさになっている。30分前にクレジットカードでチケットを買う。料金は$20.25である。
アメリカでは日本と違い多くの場所でシニア料金(62才以上)が設定されている。このクルーズにもシニア料金があるか 聞いてみるとあるという。ところがチケットを見ると大人料金でもシニア料金でも$22(税込み)だった。このツアーは 夏と冬で料金が違うので夏(税抜き$25)にだけ適用されるのかもしれない。6人以上の場合グループ扱いで15%引きになる とのことなので、知らない2人組以上の人たちに声を掛けて即席グループを作って割引を適用してもらうのもいいかもしれない、 と弟は言っていた。(その時にはトイレに行っていてチケット買った後にそのように言われた)どうせ相手もクルーズが 目的だし、安い方がよいに決まっている。
今日は晴れていたが、デッキの上は寒く、外へ出たり中へ入ったりという状態だった。早めに席を確保したのは正解だった。 出発するとスペース・ニードル(Space Needle:後述)やシアトルの高層ビルがよく見える。しばらくすると、橋が架かって いるところに変な形をした競技場のようなものが見える。帰りには反対側から通るでもう少しよく見えるが、ワシントン大学 のフットボールの競技場のようだ。1時間弱でワシントン湖に入り、進行方向左手にお金持ちの豪邸が立ち並ぶ。最低でも 4000万円だそうで、マイクロソフトのビル・ゲイツ会長の家もここにある。案内放送によると、ここがビル・ゲイツの家です ということを言うようだが、どこからどこまでが彼の家なのか分からない。きっとかなり広いのであろう。ガイドブックによると、 建築費5億円以上、寝室7つ、バスルームが24もあり、7年以上掛かって建てられたそうだ。羨ましいぃぃぃ〜。(^^;;;)
この辺りがビル・ゲイツの家(だと思う)
豪邸見学が終わると旋回し、戻り始める。後は終了10分くらい前になると、前方右手に「めぐり逢えたら」
(Sleepless In Seattle)でトム・ハンクスが住んでいた家が現れる。何だか同じような家がたくさん並んでいるので、
ちゃんと撮影できるか心配であったが、映画を見てからあまり時間が経っていないので大丈夫だった。これで2時間の
クルーズも終わりである。上記の2つを見たかったために、このクルーズを選んだのだが、湖より海の方がよいという方は、
Pier55から出発するエリオット湾を周遊するクルーズ(ハーバークルーズ)に行くのがよいだろう。
映画「めぐり逢えたら」でトム・ハンクスが住んでいた家
時間も15:00と中途半端なので、中心部に出て『パイク・プレイス・マーケット(Pike Place Market)』に向かう。ここは
簡単に言うとロスアンゼルスの「ファーマーズ・マーケット」に似ている。古いアクセサリー、レコード、アンティーク商品、
造花、ハチミツなどのお土産店、そして野菜や魚を扱う本来の店が並んでいる。魚の店といえば、TBSのブロードキャスターで
「イチロ〜」とか叫びながら魚を投げていた店を覚えているだろうか?この店は実際に今でも(叫んではいないが)カニやサケを
投げているので、注意しなくてもすぐにこの店だと分かる。但し、あまりにも有名になり過ぎた!?せいか、時間によっては
お客さんに向かってゴムで出来たサケなどを投げてくるので注意が必要だ。単に驚かせたいだけなんだろうけどね。
パイク・プレイスでは超有名な魚屋
本屋で絵葉書(5枚で$1)、カレンダー4冊($9.74)を購入。カミサンもハチミツとかリップクリームなどを購入した。
なお、このすぐ近くに「スターバックス1号店」があるが、店内は狭く、みんな集まってくるのでいつも混雑している。ここで
クリスマス用ブレンドやオリジナルマグカップなどのお土産を買ってもよいが、スターバックスも日本では珍しくないので(
というより、シアトル市内で見かけるより日本の方が数が多いのではないかと思ってしまう)、店の写真だけ撮って何も買わず
に店を出た。
スターバックスの1号店はここシアトルにある
話は横にそれるが、シアトルはコーヒーで有名な町のようだ。私もガイドブックを見るまで知らなかったのだが、スターバックス
(Starbucks)の他にシアトルズ・ベスト・コーヒー(Seattle's Best Coffee)、タリーズ(Tully's Coffee)、トレファッジオーネ・
イタリア(Torrefazione Italia)が主なチェーン店だそうだ。ダウンタウンで一番見たのはやはりスターバックス、次がシアトル・
ベスト・コーヒーで後者はTravelodgeや空港でも飲むことができる。タリーズもそこそこ店はあるが、トレファッギオーネはデパートで
1軒見かけたくらいであまり店舗はなさそうな感じだった。
時間も経ったので、パイク・プレイス内にある「ローウェル・レストラン(Lowell's Restaurant)」でToday's Catch(今日の料理) $11.95とビールMGD(Miller Genuine Light)$2.75で食事を取る。弟等はハンバーガーとクラムチャウダーを食べたが、前者は味が薄く、 後者は味が濃かったとのこと。帰りに水、つまみ、ワイン、ビール、ワインオープナーを購入。ワシントン州では酒類の販売が法律で 定められており、ビール、ワイン以外の酒類はリカーショップに行かないと購入できない。また、それらの店がダウンタウン周辺には ないようだ。ビールはRed Dogを購入。後日飲むがまあ普通の味という感じだった。夜になると一段と寒くなるため、街全体も午後8時 を過ぎると閉店する店がほとんどであった。ワインを半分くらい飲んで寝る。
11月21日(日)
8:00起床。8:30にてロビーで朝食。といってもミスター・ドーナツで売っているドーナスが数種類とマフィン、果物、 コーヒー、ジュースが置いてあるだけで、それを部屋に持ち帰って食べろということらしい。例によってオールド・ファッション 以外のドーナツはとても甘い。9:30ホテルを出発。車でダウンタウンまで出て高速道路下の駐車スペースに車を停める。 日曜日は無料で停めることができる。
まず最初に向かったのは『シアトル水族館(Seattle Aquarium)』である。料金は$11.50(税抜き)。併設してアイマックス・ドーム・シアターも付いているが、こちらは興味がなかったので水族館のみの料金である。ヒトデ、ラッコ、 熱帯魚などいろいろな魚が見れてとても楽しい。水族館の作りとしては少し迫力に欠けるが、海の水をそのまま入れたり、ヒトデに 触ることができたり、教育的には面白いかもしれない。季節が良ければサケが施設内の段差を登っていくところが見られるように なっている。
珍しい熱帯魚もいる
イスに座ってゆっくりと魚を眺めることもできる
人気者のラッコ
お昼は近くの「エリオット・オイスター・ハウス(Elliott's Oyster House)」で新鮮なシーフードを食べることにした。生カキが
12個で$24、地ビールのPike Ale $4、カニとエビのバーガーとサラダ(Half Crab & Shrimp & Caesar) $12とちょっと高い昼食だが、
どれも味はとてもよい。パンの上にチーズと一緒にカニとエビがたっぷり乗ってシーフードがこれほどパンとチーズに合うとは思わ
なかった。また、この時のカキがとても評判がよく、この後2回ほどカキを食べることになる。弟はMac & Jack African Amber Ale
という種類のビールを注文したが、これがなかなかいい。ボストンにあるサミュエル・アダムスが私のお気に入りであるが、エール
ビールならこのMac & Jackもなかなかいける。
ここの生カキは種類も選べて絶品!
カミサンが注文した料理
カニとエビのバーガーとサラダ
お腹が一杯になったところで、次の目的地へ向かう。次は『アンダーグラウンドツアー(Underground Tour)』である。実は
今私が見ているシアトルは昔のシアトルではない。もちろん時代が変わって建物や風景が昔と異なるという意味ではない。
物語は1889年に遡るが、ある店から火災が発生し、それがみるみるうちに燃え広がり、シアトル全域を焼き尽くすほどに
なったという。その頃は長屋のように多くの店がつながっていたためと思われる。下水の逆流を防ぐため道路を高くする
ことにしたのだが、地上と歩道の間に段差ができると通り沿いの店に行くためにハシゴを上り下りしなければならなくなった。
そうするとハシゴから落ちて転落死する人も出てきた。これを何とかするために通りにガラスの蓋をしたということだが、
やがてガラスより下は完全に塞がれてしまい、かつての2階が現在の1階になったということだ。分かりにくいかもしれないが、
簡単に言うと、今のシアトルは昔の建物1階を全部埋めて、その上の2階部分から出入りしているうちにそこが今の出入り口と
なったとのことである。
場所はパイオニアスクエアという場所にある、Doc Maynard'sという1軒の店がやっているツアーである。店の表に "Underground Tour"と書かれていなければ通り過ぎてしまいそうな店である。チケットを$10で購入すると、ツアースタートの 10分前に集合するように言われる。私達は14時の回で、少し時間があったので店の前のトーテムポールの場所で写真を撮ったり、 通りの反対側のおもちゃ屋で時間をつぶす。時間になると、多くの人が集まっており、みんな胸にシールを貼っている。これは チケットの一部が剥がれるようになっており、ツアー参加者は目印としてこれを貼るわけである。
最初に店のバーに案内され、案内役の女性が話し始めた。英語が分からないので、延々と20分もの説明が終った時には眠かった。 最初に115番地に入る。この時にちゃんと胸にシールが付いているかチェックしている。集団の後ろに勝手に付いて来ても入れない ようになっている。地下の様子を見るが、これといって不思議なところはない。それから、もう2ヶ所ほど同じようなところを 見学する。2ヶ所目はちゃんと埋め立てた証拠が分かるよう、歩道に埋め込まれた紫色のガラスの下に案内され、上に人が通って いるのを確認できる。3ヶ所目になると、ここが最後の見学場所ということで、多くの見学者が自分の胸に貼り付けていたシールを ここの配管などに貼り付けているようだ。どこも緑色のシールがいっぱい貼られている。みんな歴史に名を残したいようだ。
こんな感じの場所を見て廻るアンダーグラウンドツアー
ツアーが終わりとなると、そこの出口は先ほどの店の地下となっていて、当時の物が展示されていたり、お土産が売られていたりする。そこの文句には笑える。「スターバックスとマイクロソフト以前」と書かれてあった。それまではシアトルは有名ではなかったということなのか。(^^;)しかし、展示してある便器は非常に素晴らしい。当時はこんなものが使われていたのかとびっくりした。
この写真は展示されていたものではなく、土産物屋にあるトイレ
意外にツアーは時間がかかり、終わったら15:30であった。車でスペース・ニードル近くで下ろしてもらい、ここからは私と
他の3人とは別行動となる。私はロック音楽に興味があるので『エクスペリエンス・ミュージック・
プロジェクト(EXP:Exprience Music Project)』(公式HPはこちら)に行くことにしているからである。(他の3人は買い物)
ここは車で横を通っても入り口が変な形をしているのですぐに分かる。ここは簡単に言うとロック音楽の博物館である。
入場料は高く、$19.95もする。ここはマイクロソフトのポール・アレンが自分で集めたコレクションを展示しているとのことだ。
チケットを購入して2階に上がると、ギターがたくさん貼り付けられているツリーがある。よくもこれだけのギターをデコレーション
したものだなと感心する。ギターの本数は全部で500本以上とのこと。
このギターツリーは凄い!
先に行くと、ビートルズが使った楽器が展示されている。女性がこれらの楽器を背景に子供達の写真を撮っていたので、私も
この楽器の写真を写したら"No Photo"と怒られてしまった。確かによ〜く見ると、中の展示室に入るところには写真を撮るなと
書いてあるが、あまりにも小さく目立たないし、これを見たらこの部屋の中は写真を撮るなとしか思えない。
ビートルズのこの楽器って一体いくらするのだろう?
展示室の中は半分はJimi Hendrix、残りの半分はBob Dylanのものが展示されていた。ジミヘンの手書きの歌詞とか、モンタレー
ポップフェスティバルで叩き壊したギターの残骸とか、ボブ・ディランも自筆の歌詞などが展示されていた。よくもこれだけ集めた
なというより、これがよく残っていたといった方が正しいかもしれない。面白かったのは、ジミヘンが描いた絵があって、ギター、
ベース、ドラムの3人で演奏している絵であるが、髪の毛がリーゼントになっていてまるでストレイキャッツのような雰囲気である。
でも、よく見るとギターは右利きの人が弾いていた・・・。当時は自分がミュージシャンになるとは思っていなかったのであろうか?
(^^;)
他には、ギターコレクションとかもあって、1930年代から1990年代までのギターが飾られている。なかなかよかったのは、 フェンダーのコーナーで、フェンダーといえばストラトキャスターとテレキャスターが有名であるが、意外にもテレキャスターの 方が早く世に出ている。しかもテレキャスターの発売の1年前に発売したギターはブロードキャスターという名前で、他社製品と同じ 名前だったため翌年名前を変更したとのことだ。他にもオベーションなどが展示されていた。このスペースは古いビデオも流していて、 Chet Atkinsなどの名演奏も見れるようなっている。
コーナーは狭いが最近のアーティストの物も多少展示されていて、ビデオはBritney Spearsが流れていたが、Michell Branchの自筆の 歌詞なども展示されていた。シアトル発のいくつか人気を博したバンドがあり、Nirvanaのカート・コバーンが使用していたギターとか、 Dave Grohl(現Foo Fightersのギター)のドラムセットなども展示されていた。他、Heartのアンとナンシーのステージ衣装とか それこそ色々な物が展示されていた。残念ながら写真が撮れないので覚えているのはこれくらいである。
3階は自分で音楽が練習できるようになっていて、置いてあるギターやキーボードで練習できるようになっている。生憎、みんな 一生懸命に練習しているようで触って遊べるようなものはほとんどなかった。恥ずかしいのか、ボーカルブースだけは空いて いたが・・・。ガイドブックによると自分のステージ用ポスターを作ることもできるようだ。
18時にEXPの前で待ち合わせて車で拾ってもらう。Pike Place Market近くのパーキングに車を停め、「Flying Fish」という店で 食べようと思ったのだが、予約で満杯とのことだったので、近くにあって賑わっていた「Axis」という店で食べることにした。 サラダ、ステーキ、3種のデザート(ジェラート)で$19.99とビールを注文する。味はまずまずだった。ほとんどの店が8時に店が 閉まるというので、慌てて店を出て近くにあるワインショップに行くと、まさに店を閉めようとしているところだった。「いいか?」 と聞くと、「1分だけ」という返事だったので、手じかにある安いワイン $6.99を買う。
晴れているうちに行っておこうということになり、この後、シアトルの観光名所である『スペース・ニードル(Space Needle)』に向かう。これは一言でいえばシアトルの東京タワーである。ただ形は東京タワーとはちょっと違って、 塔の先端部分に円盤がくっ付いている。高さは意外に低く、184mとのことだ。ここもエッフェル塔のように遅くまで営業していて、 日〜木は9時〜23時、金・土は9時〜24時である。チケット(大人$12.50、シニア$11.00)を買って、展望台に上がると、360度の どの方向でも見渡すことができる。ここでは、その方角から見える風景がパネルになっており、自分が今どちらの方角を見ているか 分かるようになっている。
シアトルの観光名所スペース・ニードル(行ったのは夜です)
また、軽食も食べられるようになっている。ガイドブックによると展望台下にレストランがあるとのことであるが、それがどこかは
分からなかった。ドアを押して外に出られるようになっており、外の空気に当たりながら外の景色を満喫することもできる。外には
望遠鏡が付いていて、なんと無料で見られるようになっており、昨日クルーズが出発した場所も見ることが出来た。しばらく景色を
満喫した後、B1のショップを覗いたがあまりパッとしたものはなく、ほとんどの物はメイド・イン・チャイナであった。1つだけ
日本製というのがあったのが不思議なくらいだ。この物価の高い日本で作った方が安いというものがあるのか疑問であったが・・・。
ホテルに戻って弟とワインを飲んで寝る。
やはりここからの夜景はきれいです
11月22日(月)
7:00起床。7:30朝食。8:30出発。高速道路I−5を北上し、Everettという都市で高速を下りる。今日の目的は、 『ボーイング社エベレット工場見学(The Boeing Company)』である。ちょっと驚いたのは、 高速を下りるときにボーイングの工場見学(といっても従業員も同じと思うが)専用レーンがあることだ。"Exit Bowing Tour ONLY"と いうレーンがあって、このレーンを走って行けば高速を下りて、自動的に工場見学の場所に行かれるというわけである。私達が 泊まっているスペース・ニードルからは約40分で到着する。
少し早く着いたのでチケットを購入して待っていると、見学時間近くなると多くの人が集まってくる。なお、チケットは大人$5、 シニア$3であるが、クレジットカードは使えない。また、見学コースにはカメラやビデオはもちろんのこと、手荷物は持って 入れないし、トイレもないので今のうちに済ませておくように言われる。なお、見学時間は予め決められており、月〜金の9時、10時、 11時、13時、14時、15時と決められている。面白いのは身長127cm以下の子供は見学することができない。この理由は明確には わからないが、見学するフェンスの手すりの高さが120cmくらいで、これより小さい子供だとジャンプしたりフェンスをよじ登ったりしないと見えないので、危険だというのが理由と思われる。
ボーイングの工場見学の受付のビル(この横が土産物屋になっている)
10時になると、10分位の映画を見せられた後、工場内へ移動することになる。この映画の中で初めて飛行機がどのような順序で
組み立てられるのかが分かった。まず、胴体の真ん中の部分(主翼がある部分)に、ファーストクラスがある前の部分を接続し、
それからエコノミーの後ろの方の筒になった部分を接続する。それから垂直尾翼、最後に尾翼の順番で取り付けられる。また、
主翼の部分は下から車輪で支えられているが、それ以外の部分は全部上からクレーンで吊るして移動させて接続する。
バスに乗って別の建物(工場)へ移動する。この時になぜか持っているチケットを回収された。恐らく再利用するということ なのだろう。バスを降りると、地下に下りる階段を下り、地下から建物内に入る。建物内は天井、左右とも太い配管が何本も 通っている。エレベータで3階(Observation Deck)まで上がり、基本パーツを作っているところを見学する。基本パーツといっても 部品1つ1つのことではなく、ある程度ユニットとして組みあがったものである。そこから移動して最終工程の組みあがったものを 見学した。そこで見たものは、中国航空とその貨物便がほぼ完成状態であった。もう1機はキャセイパシフィックの主翼のみが 組み立てられていた。ここで写真を撮りたいところであるが、こういう場所では写真が撮れないのが残念である。・・・目の前の 航空機がどこの航空会社のものか教えてくれているのに、その写真が撮れないというのも何か変であるが。再びバスに乗り、駐機場 にある飛行機をチラッと横目に眺めて、元の場所に戻ったところでツアーは終了である。ここで、ボーイングの工場のパンフレット を渡してもらう。最初から渡さないのは何か理由があるのかもしれない。
その後、ギフトショップでTシャツ、帽子、メモ帳、ペンなどを購入。ここでしか入手できないオリジナルグッズがあるので、 シアトルのお土産としては結構よいのではないだろうか。ペンは$2位からあるし、帽子はセールで$10、普通で$14〜$16 くらいである。後で弟に聞いたところによると、ジョン・トラボルタはボーイング707の操縦免許を持っているそうで、自分で 実際に操縦しているとのことだった。とにかくここは物凄く広かった。もらったパンフレットによると、フットボール場が75個 も入るそうだ。
その足で今度はI−5を南下し、『航空博物館(Museum Of Flight)』へ向かう。$12払って中に 入る。屋外に特別展示としてコンコルドとエア・フォースワンが展示されているというので早速そちらを見学する。 コンコルドは外から見ても窓が普通の飛行機より小さく設計されているが、中に入ってみて本当に驚いた。座席はエコノミー並みに 小さいし、前の座席との間隔も狭い。それが人がやっと1人通れるくらいの通路を挟んで両側に2列ずつである。この機にはファースト クラスやビジネスクラスは存在しないようである。客席の他はトイレと操縦席がガラスの外から見学できるようになっている。 残念ながら座席に座って写真撮影はできない。コンコルドにはいろいろ説明書きがあって、フィル・コリンズがライブエイドの時に 大西洋横断で利用したと書かれていた。また、前方の出口には、最後の乗客による落書きが書かれていて、それらに書き加えないよう 注意書きがあった。
座席、通路とも狭く、窓も小さいコンコルド
エア・フォースワンは大統領専用機だけあって、後ろの方の席がお付の人の席のようだがシートは広く作られている。後方に
トイレがあるが、さすがに立派なもので大理石が使われているようだ。その前方が別の部屋に分かれており、さらに上のクラスの
人が座る席が用意されていて、一角に大統領執務室があり、大統領専用トイレがある。もちろんこの一角はガラス張りの外から
眺めるだけで入れないようになっている。コックピットの少し後ろにコンピュータ端末が置いてあったが、かなり古いものでまだ
グリーンディスプレイでキーボードも昔のパソコンのようなしょぼいものだった。前方出口付近からガラス越しにコックピットが
覗けるようになっていた。なお、エアフォースワンは大統領執務室以外の座席は勝手に座れるようになっていて写真撮影もできた。
大統領のお付の人用のイスもかなりいい
大統領の身内の方のスペースだろうか?(カミサンの奥の部屋が大統領執務室)
エア・フォース1全景(機体には"United States Of America"と書かれている)
時間もお昼をだいぶまわったので、この中にあるレストランで食事をするが、あまり美味しいものではなかった。館内の展示
そのものは残念ながらあまり大したものはない。第一次世界大戦時の飛行機はほとんどレプリカだし、第二次世界大戦時の飛行機
もゼロ戦を始めとして有名なものが展示されているが、この辺はスミソニアン博物館とか北京の軍事博物館でも結構見られる。
どちらかというと当時の軍服の違いとかガスマスクなどの方が面白かった。後はアポロ宇宙船が展示されていた。これは最後に
地球に落下する部分だけであるが、中は驚くほど狭く、人が2人転がる(しかも足は伸ばせない)のがやっとだ。ガイドブック
によると、月や火星の重力を体験できるコーナーや1日数回行われるハイライトツアーがあるそうだが、前者は見つからず、
後者は特に案内もなかったので利用しなかった。ギフトショップでTシャツなどを購入して、市内中心部まで戻ることにした。
航空博物館の中に展示されている飛行機
お土産に適したものがあるか分からないが、「シアトル・マリナーズの公式ショップ(Mariners Team Store)」を覗くが、
安いものはなく、イチローのヒット記録262本のTシャツなどがあったが、デザインがイマイチなので結局何も購入しなかったが、
シアトルらしいお土産を探すならここもいいだろう。場所は通りと通りに囲まれた三角形の土地に建てられた意外に小さい建物なので、
ちょっと見落としやすい。その後、私とカミサンだけ別行動で、カミサンが前日購入したお土産用のココアを私も購入。安いワインを
3本購入した後に夕食を取ることにした。先のホームページで探したところ、今の期間は決まったシーフードレストランで$25で
夕食が食べられるとのことだったので、今いる場所(Macy'sという有名でパートであるが、なぜか通りにはBon Marcheと書いてある)
から近いレストランで「アンダルカ(Andaluca)」へ行くことにする。場所がよく分からないので、ワインを買った店員に
聞いて見ると、番地だけでは分からないと言われたが、聞いてあげましょうか?というので、電話を掛けてもらったところ、
何と通りを挟んで反対側のメイフラワー・パーク・ホテルの地下(正確には1階)にあるという。
そこはスペイン音楽が掛かっていたし、シーフードメニューはあまり多くないことから、シーフードレストランというよりは スペイン料理に近いのではないかと思う。トマトスープ、Morocco Pheasant Breast(クスクスが入っている)、ムースの$25 のコースとビールを注文。どれも味はかなり濃いが、美味しかった。お腹も一杯になったところで車で宿に戻る。今日もワイン を飲んで寝る。
11月23日(火)
6:00起床。朝食を食べた後、ホテルをチェックアウトする。水族館に近いピア57(Pier 57)からフェリーに乗り、 ベインブリッジという場所に向かう。シアトルから見ると一番近い対岸である。料金は車+ドライバに乗っている人数を 加算する。確か全員で$22弱だったと思う。フェリーに乗っている時間は約35分。フェリーのデッキからでも スペース・ニードルがよく見える。
ベインブリッジに向かうフェリーからシアトルを眺める
これから向かうところは『オリンピック国立公園(Olympic National Park) 』(公式HPはこちら)である。
ベインブリッジに着くとまずPoulsboという土地を目指す。WA-305、WA-3、WA-104、US-101と乗り継いで行くと、国立公園の
ゲートウェイ都市であるポート・エンジェルス(Port Angels)に出る。途中で弟と運転を代わって初めてアメ車を運転する。
幸い、ほとんど一本道で信号もないので運転の下手な私でもあまり気を使わずに済む。約2時間でポート・エンジェルスに到着。
ビジター・センターに立ち寄って、地図をもらい、見所とかを教えてもらった。私が英語がほとんど話せないのでこれはもちろん
弟にお願いした。ボランティアの若い女性が対応してくれたが非常に親切であった。カミサンは"Push Here"と書いてある場所を
押すと、その動物の鳴き声が聞こえるぬいぐるみが気に入って2つ購入した。
昼食は国立公園内で食べる予定になるので、車で少し戻りSafewayという有名なスーパーマーケットでサンドイッチを調達する。 そろそろガソリンも減ってきたので、ガソリンを補給する。ガソリンの補給方法はいろいろあり、クレジットカードを通して 好きなだけ補給する方式や店に入って最初にお金を払い、その料金分だけ補給する方式などである。もちろん自分で燃料タンクを 開けて補給しなければならない。1ガロン(約3.8リッター)$2.09であった。これでも都市部よりは少し高いが日本よりは はるかに安い。
ポート・エンジェルスのビジター・センターから奥に入る道に入り、「ハリケーンリッジ(Harricane Ridge)」という 場所に向かう。1時間くらい山道を延々と走ってハリケーン・リッジに到着。そこのビジター・センターには既に2組の人達が いたが、ここに到着する前から軽く雪が降り始めていて、本当はここでしばらくトレイルを歩く予定であったが、完全通行止め になっていたのでビジター・センターに入り、昼食を食べることにする。ドクター・ペッパーが売っていたので自販機で購入し、 サンドイッチをほおばる。食べ終わって、雪山の写真を数枚写したところで引き返すことにする。天気がよければかなり遠くまで よく見えるようだ。
ハリケーン・リッジからの眺め
それから来た道をそのまま戻って、ビジター・センターを通り過ぎて、101号線に出る。オリンピック国立公園を見て歩くには
必ずこの道のどこかから山の方へ入って行かなければならないので重要な道路である。101号線を西へ10kmちょっと向かい、
細い道に入る。しばらく進むと「マディソン滝(Madison Fall)」という看板があり、車を停めてちょっと歩くと、本当にちょっとした滝があった。
よく言う期待外れというやつである。日本では札幌の時計台は大きいようなイメージがあるが、実際に行って見てみると意外の小ささ
にがっかりするというやつである。オリンピック国立公園内には、小さな川や湖がたくさんあるが、滝はそれほど多くないだけに
残念である。
ちょっとがっかりしたマディソン滝
それから来た道をそのまま戻り、101号線に出る。さらに西に進むと目の前に「クレセント湖(Lake Crescent)」が広がる。
冬は寒々としているが、夏は青々としてきれいな湖だろうと思う。湖を反対側の端まで走り、そこから南へ向かう。車で1時間弱
行ったところに「ソル・ダック・ホット・スプリングス(Sol Duc Hot Springs)」という場所がある。名前の通り、温泉リゾート
になっており、ロッジ、レストラン、キャンプ場などが揃っているが、冬季は閉鎖しているので残念ながら入れない。最初は
ここからトレイルを歩いてみようと考えていたのだが、入り口のところで通行止めになっていたので、そのまま5分くらい先に
進み、歩いて「ソル・ダック滝(Sol Duc Fall)」を見学することにした。
案内板によると熊も見かけることがあるようだが、こんなところで熊には会いたくない。高い木が茂っている小道を20分くらい 歩いていくと、途中で切り倒された木の上で休んでいるリスに出合った。写真を撮ろうと思ったのであるが、残念ながら気づかれて しまい逃げられてしまった。さらに5分ほど歩いて行くと、小屋があって、2年前の落雷で小屋の上に木が倒れているところを直す 2人組のおじさんに出会ったが、小屋もボロく、こんな所にある小屋を何に使うのだろうと思った。
その先に目指す滝があり、急流で大きな滝があった。写真を撮る場所も作られていて、ここで数枚の写真を撮ったが雨が降ってきた ので急いで車のある位置に引き返す。ここも夏は結構涼しそうで、この辺りのトレイルを歩いてみると気分がよいのではないかと 思う。
(写真が暗いですが)迫力があるソル・ダック滝
元の101号線に戻り、平均60マイルの速度で1時間45分くらい走り、ポート・エンジェルスの町に戻ってくる。今晩宿泊予定の
Super Motel 8にチェックインする。部屋のカードキーを2つもらうが、母と弟が泊まる部屋の方は何度やっても開かない。鍵を変え
てもらうもやはりダメで、フロントの人がハンディの機械を持って部屋の前まで来てもらい、やっと部屋に入ることができた。
しばらく休憩することにして、私は暇だったので隣にある店を覗きに行った。隣はレストランになっているが、中に人が入って
いないし、外にメニューや値段も書いていなかった。その先にダラー・ショップという日本でいう100円ショップがあって、
いろいろな物が売られていたが、広いわりには品数がほとんどなかったので、結局何も買わずに出てきてしまった。
夕食は、ホテルにあるショップガイドで「Buchwacher」というおいしそうなシーフード・レストランがあったので、 そこまで10分くらい歩いて行った。ボイルされた牡蠣2皿とシーフードとサラダを食べる。ここは車で多くの人が来ているようで、 味は結構よいが、ヌードル類はイマイチであった。ビールは先日覚えたマック&ジャックを注文。 ホテルに戻った後、シアトルで買ったRed Dogビールとワインを飲んで寝る。
11月24日(水)
6:00起床。ここは朝食は付いていないので、昨日の昼食の残りのハムサンドとフロント脇のロビーにあるコーヒーを 飲んで朝食とする。7:30出発。今日は一気に西海岸の「モラ・ビーチ(Mora Beach)」まで出て、海岸線の様子を 見てこようということになっていた。幸いに雨は振っていなかったが、クレスト湖を過ぎた辺りから雨が激しくなり、これから 先に進んでも観光には向かないだろうということになり、途中で引き返すことにした。ガイドブックによると、海からの空気が 山にぶつかり、西側に大量の雨を降らせるとのことである。昨日行ったところも、木がたくさんあって鬱蒼と茂っているのは そうした天候によるものらしい。ちなみにその辺は世界遺産に登録されているとのことである。ということでポート・エンジェルス まで戻ってくるとやはり雨はやんでいた。
コンビニエンスストアでトマトジュースを買って、再び給油し、そのままシアトルまで一気に戻る。元来た道をベインブリッジまで 戻ってくると11:30になっていた。ここからフェリーに乗るが、帰りはなぜか4人乗っているのに料金は$10だった。シアトル 側に戻ってくると、高速道路下のスペースに車を停める。ここに停めるには25セント硬貨をパーキングメータに入れなければならな いが、数枚しか持っていなかったので、近くのスポーツ用品店で両替してもらった。日本では両替のみだと断られる場合が多いが、 こちらでは快く両替に応じてくれた。
そろそろ昼食の時間なので、ガイドブックに載っていた「Viet-Chi」というベトナム料理の店に行くことにした。ここは 日替わりランチなら約$4で食べられるからである。店に行ってみると日替わりランチはあまり美味しそうではなかったので、 生春巻きとワンタンスープヌードルを注文する。残念ながら、この店は場末の料理屋という感じの店なので、アルコール類は おいていなかったのでビールは飲めなかった。(^^;) 味は洗練されていて結構美味しかった。
食事が終わったところで、予備のスケジュールで考えていた『シアトル美術館(Seattle Art Museum)』(通称:SAMというらしい) に行くことにした。ここはガイドブックによると、世界中から集められた美術品がいろいろ置かれているということである。料金は $15である。バッグ類は入り口のところで無料で預かってくれる。2Fのフロアが特別展示になっていて、3Fと4Fがその他の 常設展となっているが、特別展示を含めたいした作品はそれほどない。絵画よりも置物といった展示物の方が多いようだ。もちろん 日本や中国の掛け軸なども展示されているが、聞いたこともない作者の作品ばかりで、買い付けた人の好みで展示されているのでは ないかと思える。
入り口は黒い人影が動いて面白いが中はイマイチだったシアトル美術館
14:40に弟達と別れ、私とカミサンは町の中心部を散策することにする。母と弟はホテルに帰って休憩するとのこと。まず最初
に向かったのは、先に書いたようにシアトルはコーヒーが有名なので、店で飲んでみようということになった。最初に見つかったのが
Tully's Coffeeということもあって、ここでIce Mocha Spinのトールサイズを注文。($3.50)出てきたものは、マックシェークの
ようにシェーキ状になったコーヒーだった。味がとても甘く、ここはアメリカなんだなと再認識した。(^^;)
その後、Pacific Placeというデパートに行って、Barnes & Noble(アメリカで有名な本屋)に入った。本屋の方には、クリスマス シーズンも近いということもあって、本の他にボードゲームなどが売られていた。コンピュータやマイケル・ムーアの関係の本を 見てみたが、コンピュータ関係の本はどれもこれも日本と同じように厚い。併設されているCD Shopの方を覗くいてみるが、アメ リカのCD Shopはあまり大きくないので、CDにしてもDVDにしてもあまり品揃えがないと感じた。やはり通販やネット販売が品揃えも 多いので、多くの人に利用されているというのもうなづける。Dan FogelbergのCDがとても安かったので買いたかったが、7〜8枚も 買うのも無駄遣いのような気がして(買おうと思えばネットで買えるので)結局何も買わなかった。カミサンはどうしても欲しいと いうことで、TraptのCDを1枚購入。3Fから隣のノード・ストローム(Nordstrom)(これもアメリカで有名なデパート)につながって いるので、そちらをちらっと覗いてみるも、見たいものがないので私だけ再びBarnes & Nobleに戻る。
書店でブラブラしているのも飽きたが、6時前までそこで粘って、集合場所である一昨日に行ったBon Marcheへ向かった。弟が 初日のクルーズの時に見かけたという「Ivars Restran's Salmon House」という所へ行ってみることにした。番地だけは、 401 NE Northlake Wayと分かっているのだが、いざ行って見ると場所が分かりにくいが、湖沿いの道をずっと走って何とか見つける ことができた。 賑やかな通り沿いにあるわけではないのですが、店内は多くの客で賑わっていた。Ivarsはチェーン店とのことであるが、それだけ 有名ということなのだろう。町の中心部であるが、ガイドブックにもIvarsの別の店が紹介されていた。
まずはビールを注文。もちろん先日覚えたMac & Jack African Amber Aleである。これを2杯とJumbo Tiger Prawn($18.95)を 注文。ここはパンが蒸しパンになっており、バターもしくこくなく美味しい。Tiger PrawnはPrawnというより、Shrimpという大きさで、 蝦が4つ刺さった串が3本あり、噛み応えのある美味しいものだった。カキもメニューにはローストしか載っていなかったが、生カキで 持ってきてもらえるか聞いたところ、OKとのことだったので、2皿(12個)注文した。ここのカキも絶品であった。また、サラダも 2人で1皿注文。クルミとブルーチーズのサラダであったが、ブルーチーズも癖が無く食べやすい。4人で$124位だったが、味も 美味しくお勧めである。場所が少し分かりにくいのが難点であるが・・・。今日もワインを1本飲んで寝る。
アイヴァーズの料理。ここの料理は先に紹介したエリオットと並んで絶品!
11月25日(木)
7:00起床。朝食時に自販機でPibb Xtraを購入。これは昔、日本でもMr.Pibbという炭酸飲料が売られていたが、 それの改良版らしい。味の方はあまり変わらないように感じたが・・・。
アメリカでの人気は結構ある!? ピブ・エクストラ
今回は本日が最終日で実質5日間の旅行となった。少し短いように感じるが、本日はThanksgiving Day(感謝祭)に
当たっており、店も休みのところが多いし、空港や道路も混雑が予想されるので空港まで余裕を持って行くことにした。
ホテルをチェックアウトする際にカミサンがクーポンがたくさん付いた冊子を発見するが、既に遅かった。やはり着いたときに
いろいろチェックしておきべきと反省。8:30に出発したが、渋滞もなく40分ほどで到着した。
レンタカーを返却して、自動チェックイン機でチェックインを行い、荷物を1つ預けると後は暇である。会社へのお土産の チョコレートを買うとともに、書いておいた絵葉書をここで投函。日本までは75セントで届くが、1ドル(25セント硬貨4枚) で75セントの切手を購入しなければならなかった。カミサンは$10を全部25セントに両替すると、コインがスティック状に まとまったものが来た。その中のコインを調べてみると、2000年以降に発行されたコイン(裏が各州ごとのデザインになっている) が数枚見つかったので、私も$10を同様に両替してもらった。
外れの25セント硬貨もあるので、余った硬貨でコーヒーを飲むことにした。空港にあるSeattle's Best Coffeeにて、 Thanksgiving仕様のEgg Nok LatteとPeppermint Mocha Trioのスモールをそれぞれ$3.30で購入。(さすがに空港では日本と 同じくスモール、ミディアム、トールの3種類だった)私は後者を注文した。ペパーミントの味はするが、キャラメルマキアートの ようにこれもまた甘かった。まだ11:45で、出発まで1.5時間もあるがすることがないので、ずっとイスに座っていた。
しばらくすると、エレベータやエスカレータが警備の人に止められたままでしばらく動かなかったが、理由は分からなかった。 15分くらいで何事もなかったように動いた。
最後に面白かったことを1つ。ここでの出国審査は何もないが、手荷物などの検査場でジャケットなどを脱いでくれというのは たまにある話であるが、靴まで脱いでくれと言われた。カミサンは別のレーンでそんなことはなかったということだが、私の前に 並んでいた女性も同じように靴まで脱がされていた。最近、物騒とはいえ警備も段々厳しくなったと思う。そのうちパンツ一丁に なって下さいと言われる日も来るかもしれない。(笑)
最後までお読み下さりありがとうございました。
(完)
P.S. 今回は行くことができなかったが、もう少し足を伸ばして以下の場所を見学してもよいかもしれない。
★ワシントン湖の浮き橋
★チッテンデン水門とフィッシュラダー
★マウントレーニエ国立公園
★カスケードループとレベンワース
★サンファンアイランド(夏がいいだろう)
★マイクロソフト(お土産を売っている場所しかないので、私はあまりお勧めではないが)
★バンクーバー(車で3時間程度で到着するようだ)
★スノコルミー滝(Snoqualmie Falls:)デヴィット・リンチ監督「ツイン・ピークス」のあの滝ですが、意外にがっかりするかも?
と弟に言われたので今回は見送りました。ツイン・ピークスに興味がある方はこちらをどうぞ。